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コロナが教えてくれたこと 〜吾唯足知(われ、ただ、たるを、しる)〜

この4〜7月までの約3ヶ月間、阪井は「ノート3冊分の自分史®セミナー」をオンラインで開催したり、大阪・広島・東京の各会場で開催したりしていました。

普段から色々なセミナーを開催していますが、このセミナーが阪井のメインセミナーであり、阪井のセッションを受講いただくにはこのセミナーにご参加いただくことが必須条件となっています。

今回の開催分はお陰様で満席をいただいており、次回開催は未定(恐らく来年になるかと)ですが、日程が決まりましたら随時メールマガジンでお知らせします。

コロナが教えてくれたこと

コロナ渦で開催したセミナーは、ある意味で特別なものとなりました。
というのも、コロナによって私たち一人ひとりが改めて自分の人生や将来について考えるきっかけとなったからです。

私たちの脳は、リアリティを感じる方に進むという性質を持っています。
そのため、普段は「仕事」に一番リアリティを感じやすい。
自分と向き合う、ということは忙しくしていると、どうしても後回しにしてしまいます。
これを名著「7つの習慣」では、第二領域(緊急ではないけれど重要なこと)と表現しています。

やったほうが良いことは頭ではわかっている。
わかっていてもついつい後回しにしてしまう、そのようなものが第二領域ですね。
そして、そんな後回しにしてしまうことが、コロナという外的な要因によって優先順位が上がりました。
さらに、そこに追い打ちをかけたのがリモートワークです。

それまで、「会社や対面でしかできない!」と思っていたことが強制的にリモートに変わったことで「あ、意外とできるじゃん!」と考えるようになり、そうなってくると移動の時間も減るので、当然これまでよりも時間に余裕ができます。

結果として、
家族と過ごす時間が増えたり、
自分のやりかったことに時間を使えるようになって、
自分ってなんだろう。
ということを考えるようになる人が増えてきました。

私たちは、このような外的な要因がきっかけとなって初めて、自分の本当の欲求や第二領域に気付くことができます。

吾唯足知(われ、ただ、たるを、しる)

あなたもおそらくそのようなきっかけから、この記事を読んでいただいているのではないでしょうか。

もしそうであれば、このひと言を今日は覚えていただけたらと思います。

吾唯足知(われ、ただ、たるを、しる)

これは、禅の言葉ですが、有名なところだと京都の龍安寺にある蹲(つくばい)にこの言葉が掘られています。

簡単に説明すると、
既に自分の中にあるものに目を向けなさい
ということです。

私たちは日々、たくさんの人や情報と接しています。
それは良い面ももちろんありますが、一方で情報が入りすぎるあまり、他人と比べてしまったり、もっともっと…と無い物ねだりをしてしまいます。
人間の「欲」は尽きることはありません。

でも…いくら他人と比べたり、無いものを求めたとしても、
それは結局、まるでブラックホールのように終わることのなく飲み込み続けるようなものです。

そうではなく、既に「自分の中にあるもの」に焦点を当てていくようにすべきなのです。

「欲」は「不安」から生じる

今回の「ノート3冊分の自分史®セミナー」ではこの点を特に重点的にお伝えしていました。

「欲」はもともと「不安」から生じます。
自分の中での「不安」を解消するために、たとえばセミナーに参加したり、セッションを受けたりすることで、自分の中のブラックホールを埋めようとします。

起業もまた然り。
強烈なコンプレックスを持っている人は起業して成功しやすいですが、コンプレックスが行動の源泉だと、いつまで経っても自分の心が満たされるということはありません。

一定のレベルまでは、この「埋めようとする」ということが行動の源泉になることは必要ですが、そこを超えて次のステージに行く時に大事なことこそが

吾唯足知(われ、ただ、たるを、しる)

なのです。

既に私たちは持っている。
既にあるものに焦点を当てるからこそ、次のステージに行くことができるのです。

誰かに頼る、依存することなく(”活用”することは大事ですよ!)、自分の足で立って、一歩一歩進んでいきましょう。