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【自己分析法の比較】自分史年表と自分史を比べてみた!

この記事を読んでくださっているあなたは、少なからず「自分と向き合いたい」と考えているのではないでしょうか。

阪井は、これまで15年以上に渡って自己分析を探求してきたのですが、様々な情報がクリック1つで手に入るようになった現代では・・・逆に情報が多すぎて混乱してしまっている人も多いように思えます。

例えば、Google検索で「自己分析」と検索すると、たくさんの種類の自己分析法を見つけることができ、逆にたくさん見つかりすぎてどれが良いのか分からないやってみたけれどどうも腑に落ちない・・・そういった方をこれまでたくさん見てきました。

そこで今回の記事では、代表的な2つの自己分析法である「自分史年表」と「自分史」におけるそれぞれのメリット・デメリットを比較していきたいと思います。

自分史年表とは?

自分史年表とは、

  • 自分がこれまでどのような経験をしてきたのか?
  • 印象に残っていることはどのようなことなのか?
  • そのときの気持ちはどのようなものであったのか?

といったことを、歴史の教科書にある年表のように、過去から現在まで自分バージョンに置き換えて作成していく自己分析法です。

自分史年表の例

年月 プライベート 学習・仕事 記憶に残っていること
小学2年 ゲームなどは一切せず、外で友達と遊んでいた。   秘密基地をつくったり工作が好きだった。
小学5年   真面目・社会が好き。 人生ゲームやお店屋さんごっこをオリジナルルールをつくりやっていた。
領収書が好きな子どもだった。
小学6年 幼なじみの子が好きだった。 生徒会に推薦される。陸上で市の代表になる。 夏休みに飼育委員も兼ねていたのでニワトリの世話をしていた。
中学1年   成績が悪い・家庭科のテストで23点を取る。陸上をやるも顧問の先生とぶつかり退部。 当時から嫌なことは嫌だとはっきり言っていた気がする。自分が納得しないと動かない。
中学3年   生徒会長を1年務める。一念発起して、成績を学年1位まで押し上げる。 ピンチになったり集中するときの馬力がすごい。
高校3年

引きこもり・帰宅部。
目標を見失ってしまう。

  1年間昼夜逆転の生活を送る。心が折れるということを身をもって知る。
大学2年 海外に興味が出てきて、大学3年で短期留学する。 サークル活動に熱中する。危うく留年になるところだった。  
大学3年   リーマンショック直後の就職活動。 自分史との出会い。自分を振り返ることの大事さを痛感する。
2010年   就職とともに東京に出てくる。念願の旅行会社に就職。 好きなことを仕事にすることの大変さを痛感する。
2012年   外資系企業で世界2位の営業成績を残す。 自分にはPUSH型ではなくPULL型、共感してくれる人と一緒にいることのほうが心地良いことに気付く。
2016年   独立する。 自分の力でやっていくことを心に決める。副業時代の事前準備が大事。

注意
※こちらの年表は阪井を例に簡易版で作成しました。ご自身で取り組まれる場合は更に細かく記入してください。

自分史年表は自分を簡単に振り返ることができる

自分史年表は、年表形式で作成していくため、ボリュームもそれほど多くなく、気軽に取り組むことができます。
簡単にこれまでの自分自身を時系列に沿いながら、俯瞰して確認することができるのが大きな特徴です。

ちなみに自分史年表と似たものに「ライフチャート」がありますが、こちらはこれまでの自分の人生を時系列に沿ってチャート形式で振り返っていくものとなりますので、より簡単に自分を振り返ることができます。

ライフチャートの例

阪井のライフチャート

自分史年表のテンプレート

自分史年表の作成方法するには、テンプレートを活用することが一番の近道です。ここではマイクロソフトが提供している「自分史年表」を紹介しておきます。
ちなみにマイクロソフト版の自分史年表は、PowerPoint版がダウンロード可能ですので、取り組んでみたい方はダウンロードしてみてください。

参考 自分史(年表) 無料テンプレートMicrosoft

自分史年表では、時系列に沿って印象に残っている出来事を記入していきます。
基本は「**歳である**に仕事とプライベートでは**な状況にあった自分が、**なことがあって、**なことを感じた」ということを書いていくものになります。

細かく書いていくのであれば1年単位で書いていくことが望ましいですが、なかなか最初から1年単位で書くことは難しいので、印象に残っているできごとを思い出すということを最初のゴールに設定してください。

マイクロソフト版では写真を添付する欄がありますが、これは写真を貼ることによって視覚的に当時のできごとを認識することができ、記憶をフラッシュバックさせることを助けるための欄でもありますので、ぜひアルバムなどを探して、当時の写真を探して貼り付けてください。

また、余裕がある方は印象に残っている出来事に追記して、「その時に自分はどう感じたのか?」という感情(楽しい・悲しい・驚いたetc…)も併せて記入していくと、自分史年表の完成度が高まります。ぜひチャレンジしてみてください。

自分史年表のメリットとデメリットとは?

ここまで自分史年表について説明してきましたが、ここで自分史年表のメリットとデメリットについてお伝えしていきたいと思います。

自分史年表のメリット

1|手軽に作成することができる

自分史年表は印象に残った出来事を記入していくため、手軽に作成することができます。
また、記入するスペースもそれほど必要でないため、たとえば手帳に記入したり、先述したマイクロソフト版の自分史年表のように、パソコンで作成することも可能です。

2|自分の人生を一覧で振り返ることができる

自分史年表のもう1つのメリットが、文字通り年表形式のため一覧で俯瞰して自分を振り返ることができることです。
自分の人生全体を一目で確認することができるため、自分の行動の傾向やどのような出来事に自分のアンテナが反応しているのか?ということが確認しやすいという特徴を持っています。

自分史年表のデメリット

深掘りすることは難しい

自分史年表は、自分が印象に残った出来事を記入していくため、手軽に作成することができますが、一方で手軽である分深掘りをすることがどうしても難しくなります。
人間の記憶はいきなり全てのことを思い出すことはできません。
また、人間の脳は2つのことを同時に行うことはできないため、思い出すという作業と自分の傾向を分析するという作業を同時に行うことはできません。

前述した自分史年表のメリットでは、余裕がある方は感情も併せて書いて欲しいとお伝えしましたが、もし可能であれば、何度も自分史年表を確認しながら年表の中身をどんどん追記していくことが望ましいです。

自分史とは?

ここからは自分史についてのご説明をします。

自分史とは、元々自伝あるいは自叙伝と呼ばれ、なんらかの形で成功した人の立志伝として書かれるものというイメージが強かったのですが、1980年代になってからは、自費出版で中高年の方が自らの人生を振り返る目的で書くことが増えています。

平成から令和にかけては高齢化が進み・・・「終活」という言葉が多く使われるようになった中で、自分史が徐々に一般の方に浸透し、数多くの中高年の方が「自分史」を書くようにもなってきています。

中高年の方の中で「自分史」がブームになる一方で、2010年代以降は働き方の多様化に伴い、「手に職」の時代から「個性を活かして働く」時代に突入し、就活や転職市場、現役世代の企業内リーダーや経営者まで、幅広い層の方が「自分ではないといけない理由はなにか」という問いに対しての答えを求めるようにもなります。

そんな時代になったからこそ、「自己分析」のニーズが急拡大し、その最高峰である「自分史」に取り組みたいというニーズも高まりを見せています。

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自分史のテンプレート

自分史については、インターネットで検索すればたくさんの方法が出てきます。

代表的な方法としては、幼少期から現在に至るまで細かく自分のことを振り返っていく方法です。
印象に残ったできごとを記入していく自分史年表と異なり、自分のことを細かく振り返っていくことと、その時に感じた感情もセットで思い出していくことが多いため、より正確に自分のことを知ることができます。

またテンプレートを上手く活用できると、より深い自己分析ができるようになります。
阪井版の自分史テンプレートがダウンロードできる記事をご紹介しておきますので、ぜひ参考にしてみてください。

自分史ノートの書き方(無料テンプレート付き)

自分史のメリットとデメリットとは?

それでは、自分史年表と同様に自分史のメリットとデメリットについて、ご説明をしていきます。

自分史のメリット

1|自分のことを細かく振り返ることができる

自分史年表と自分史の最大の違いは、その振り返りの細かさです。

自分史年表は時系列に沿って一覧で書いていく性質のものであるため、大枠を捉えることはできますが、一方で細かく振り返ることはできません。

自分史では、印象に残った出来事以外にも、通った学校や会社・交友関係・家族関係など、あなた自身の人生を構成するピースを一つひとつ振り返っていくため、自分は単純な存在ではなく複雑な存在、そして自分という存在は唯一無二な存在であるということがわかります。

2|自分の価値観がわかる

自分の価値観は簡単に見つかるものではありません。
だからこそ皆自己分析に取り組むのですが、価値観は言わば無意識であるため、そう簡単には顕在意識に出てくることはありません。

ノーベル経済学賞を獲得したダニエル・カーネマンは、著書「ファスト&スロー」にて無意識をシステム1、顕在意識をシステム2と定義しましたが、システム2が処理できなくなったときに初めてシステム1が作動すると言っています。

これは例えるなら火事場の馬鹿力のようなもので、普段は表にでないけれどある瞬間に突如表に出てくるという性質を持っているため、普段思考で考えている僕たちができることは、普段考えていることをカラカラになるまで表に出すことだけです。

これはつまり、自分史を作成する過程において、「こんなんもんか」で終わらせるのではなく「もうこれ以上過去の記憶は出てこない」というところまで取り組んで初めて、自分の価値観が顔を出すということになります。
そのためには、徹底的に自分と向き合うことに取り組む必要があります。

自分史のデメリット

自分史を作成するには時間が掛かる

自分の最大のデメリットは、作成することに時間が掛かるということです。

阪井が提供する「ノート3冊分の自分史®」の場合、約3ヶ月〜4ヶ月くらいの期間をかけて完成させます。
これだけの時間を掛けて取り組むからこそ自己分析の最高峰であるということはおわかりいただけると思いますが、一方で取り組むことに対してのハードルが高く、自分1人で取り組むと挫折してしまう場合も多いです。

もちろん、簡易的な自分史を作ることも可能ですが、せっかく自分史を書くのであれば、徹底的に自分と対話をしていただけたらと思います。

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まとめ

ここまで自分史年表と自分史についてお伝えしてきました。
自己分析に正解はありませんので、ご自身に合った方法で自分と向き合っていただけたらと思います。

ただ、これまで1,000名以上の方と自己分析において向き合ってきた経験からお伝えさせていただくと、「人間はそんなに単純ではない」ということは断言させていただきたいです。
簡単にできるものはそれなりの結果、難しいものもそれなりの結果になります。

人生100年時代に突入し、より「自分ってどんな存在?」「自分にしかできないこととは?」ということが問われる時代に突入したからこそ、自分分析はより僕たちの人生にとって必要になってきています。